赴任して100日までに改革に着手しようと考えていました。まずは私の考えに賛同する仲間づくりと新しい経営理念と改革の道筋を示しました。

集中研修

 7月より「集中研修」を開始しました。「集中研修」は、階層を無視した研修です。私が勝手に従業員8名を選抜して、時間外に月2回研修を行いました。メンバー選定基準は私と相性がよいこと、社内での影響力が高いことでした。講師は私。内容は、国語、算数、理科、社会、一般知識、報告書の書き方、本の読み方など基礎的なことがほとんどでした。ついでに放談の形で私の意見を述べました。社長の意見が、インフォーマルに伝達するよう仕組みました。もちろん社長が階層や組織を無視してこのようなグループを作るのは禁じ手です。劇薬であることを承知の上での実施です。時間がないので強行しました。

グランドデザイン策定

 同時に長期レンジでの計画を策定しました。赴任前に道南食品の長期計画「グランドデザイン」をまとめるようにとK部長より指示されていました。企画管理部のS課長が協力してくれました。社内では「グランドデザインプロジェクト」を立ち上げ、T部長をリーダーとして検討しました。8月31日、当時の管掌、T常務とK常務、K部長の前でご説明しました。

 道南食品は「しなやかで工夫溢れる夢工場」を目指すと宣言しました。「しなやか」は変化対応を、「工夫溢れる」は改善改革を意味しています。また「北海道の土産物中心に」との説明に、T常務より「石原社長らしくない、ここは土産物に特化するぐらいに強く打ち出した方がよい」との意見をいただきました。最終版では「北海道の土産物を極める」と変更しました。これによりビジョン、ミッション、目標など到達点が明確になりました。

 そんな大きな流れの中で色々な出来事がありました。以前の会社で賃金不払い請求をされた経験がありましたので、朝の体操を7時55分の時間外から勤務時間内の8時からに変更しました。道南食品では体操を強制しているわけではありませんが、誤解を招く可能性を排除しました。

自組織の使命・役割(ミッション)

 道南食品は「しなやかで工夫あふれる夢工場」を目指します。そのために、       

・「おいしい・楽しい」「健康・安心」な商品を開発・製造・販売します。       

・改善・改革を継続することにより永続 的な企業を創造します。   

・社会規範を守り、地域貢献できる会社にします。

・従業員が「働きがい」を見いだせる企業にします。

・明治グループの一翼を担い、連結経営に貢献します。